「ふたりとも実家は古い日本家屋。理想を話し合って辿り着いたのが、そのよさを取り入れた和モダンな家でした」。希望エリアの土地を見つけ、山倉建設と出会ったことで叶ったご夫婦の夢。縦格子の組み方や２枚扉に見えるよう洗練された障子など、既製にないものは細やかに造作してくれたと喜びを語ります。
そんな匠の格子戸が際立つ玄関ホールは、旅館風のしっとりとした佇まい。格子越しに見える障子が古風な印象を添えています。無垢床を敷き詰めたＬＤＫには、ピンと来るものを探し求めたというとっておきのキッチンを。水回りへの動線上に木製パントリーを造作するなど、間取りの使い方にも無駄がありません。「全体的に木目を生かし、色味を抑えてシンプルに。広く見えるよう小上がりの畳もあえて低くしたんですよ」と奥さま。日当たりのいい南側の小上がりは、みんながくつろげる特等席になっています。
伝統と現代の中間を狙った外観の“納まりのよさ”は、建築業に携わるご主人のお気に入りだとか。施工中もよく足を運び、「楽しかったね」とご家族で声をそろえるほど思い出深い家づくりになりました。